ミステリーショッパーを有効に利用する(2)
ミステリーショッパーついでに気になるコメントをもうひとつ開示します。まさに自動車ならではの、点検修理に来店された際のお客様へのかかわりがテーマです。皆さんのお店では、お待ち頂いているお客様にいろんな意味でかかわっているでしょうか。
担当営業がいないと、冷たく、誰も近寄らず、居心地の悪い状況になっていないでしょうか。一考をお願いします。
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第11回掲載分「来店率向上は何のため」
忘れているアプローチ
来店率向上のため、各ディーラーでは様々な活動を実施している。来店記念品や抽選会、ドリンクサービス、サービス工場が見える気の利いたショールーム作り、簡単で安価な点検サービス、量販店に負けないオイル交換料金など、土日の新聞チラシの量だけでも力の入れ具合が察せられる。これは全てお客様との接点を増やすため。しかし、不思議なのは来店し、点検を受けているお客様への対応である。
簡単な点検を頼んでも小1時間はショールームで時間を潰さなければならない。車検見積など頼めば2時間近くになることもある。多くのお客様はサービスされたコーヒーを飲みながら、何することもなく、これまた無料の雑誌を読みふけっている。中にはそれにも疲れ、居眠りを始めているお客様もいる。まるでショールームは無料の休憩室。
今までの経験では、サービス対応調査時、待ち時間にセールスアプローチを受けたことは1度もない。また、アプローチが掛かっているお客様を目撃したこともなかった。いきなり売り込まれれば迷惑だろうが、潜在顧客がわざわざショールームに尋ねて来、しかも時間を持て余しているのを放っておく手はないと思う。世間話や現状の聞き出し、ニューモデルの試乗など提案すれば、案外乗ってくるのではないだろうか。そうすれば、新車の匂いに誘われて買い換えの時期が早まるという、三段論法に発展する可能性もある。今の季節なら、「冬への備え」などの話をすれば、営業マンに対する親密感も深まる。
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来店誘致活動には非常に熱心で、投資もされている様だが、来店して頂いた潜在客に対してアプローチの手法が確立できていない。CSと言う言葉に惑わされ、お客様への積極的なアプローチを忘れていないだろうか。
皆さんの職場で同様のことは起こっていないでしょうか。決められたオペレーションはやっているのに、それでも満足度が上がらないとこぼしている部署はありませんか?と、昨日メールで流しました。上の状況ではどうでしょうか?店舗内で議論してみてください。