言わずと知れたトヨタのレクサスと私たちのBMWは表面下で競合しています。私たちに入る情報は、当然ながらBMWに興味を持ちながらもレクサスはどうだと言う種類です。皆さんも耳にしたことがあるように、①静かである、②少し安い、③気の利いた装備がある、そんなところでしょう。オプションでかなり値段が上がることが最近分かってきましたから、②については資料が手に入り、オプションを重ねるとBMWよりも高額になることがあることが分かり、やんわりと否定することができます。それでも、特に静かだということを言われると、わざとエンジンの音が聞こえるようにしてあるといっても、BMWに誘っていくのは難しいように思えました。
しかし、レクサスディーラーの役員と立ち話をすると反対の反応をお客様が行うことを再確認しました。彼曰く、BMWユーザーをレクサスに引っ張ることはまず無理。“静かなだけで面白くない車”と、バッサリ斬って捨てられるらしいです。こう言い切られると、反論することは全くできず、BMWと競合すると絶対にダメという認識でした。一方で、メルセデスだと何とか反論できるようで、しかもメルセデスは下取りとして何台か取れているらしいです。
セルシオのお客様に販売していくことは何とかがんばっているが、BMWのようなブランドを作り上げるにはかなり時間が必要だと思うと吐露していました。
お客様が私たちに言う言葉すべてが本音ではありません。打ち消してほしいがために敢えて静けさについて仰っているのかもしれません。相手方にお話ししていることを踏まえてお客様に接していきましょう。