副題が「年功序列が奪う日本の未来」とある本です。日本の高度成長時に完成した年功序列という制度は、長期的な安定を提供する反面、若者の稼ぎで年配者を養うことを前提としていることをいろんな形から説明しています。経済自体が安定成長でなくなり、しかも若者が自分の行き方を考えれば考えるほど、下働きに従事する毎日にガンマンできなくなった結果が退職につながっているということでした。残念ながら、政治自体も選挙に行かない若者よりは、選挙に忠実な年配者のほうを向いており、世の中が急速に若者の見方になることは難しいと、かなり手厳しい意見です。
実は販売店協会などから35歳のモデル賃金を提出してほしいというようなリクエストがきます。当社の営業職では、残念ながら年齢と給与が殆どリンクしていません。その他の社員では、年齢というよりは職責に大きくリンクしています。自動車事業だけでなく、外食関連などは年齢との関連が全くないといっていいほどです。
しかしながら、社員の皆さんも年齢を重ねるうちに家庭を持ち安定的に収入が増えてほしいと願うことも当然です。逆説的には、このように安定的に収入を増やすためには、企業が安定的に収益を高めていくこと、同時に社員全員がその日よりは翌日、今年よりは来年と結果を安定的に出していくことが求められるのです。
私たちの日々の成長が、結局は私たちの長期的な幸せを担保します。成長しましょう。成長させましょう。