アメリカで第4位の証券会社であるリーマン・ブラザーズが倒産しました。日本ではライブドアがフジテレビの買収に動いた際に転換社債の発行を通して援護していたことが有名です。世界中の金融機関が買収に関心を持っていましたが、不良債権の大きさにより不調に終わったようです。3月にベア・スターンズという大手証券会社が破綻していますが、それに続きリーマン・ブラザーズが、そして最大手のメリルリンチがバンクオブアメリカに吸収合併されるそうです。
アメリカ自体は昨年から景気が急速に悪化して日本のバブル崩壊と同じ状況になっていたと思われますが、展開は想像以上に早い!日本のバブル崩壊は91年でしたが、政府のカンフル剤のおかげ(?)で金融界の再編が始まったのは、6年後の97年11月の三洋証券の破綻が始まりでした。同月、北海道拓殖銀行、山一證券、日本長期信用銀行、日本債権信用銀行の破綻と金融恐慌となったのは記憶にあると思います。翌年98年には日興証券がシティーグループの参加になり、99年には大和証券も住友銀行の傘下に入っています。この3年の間に銀行や証券会社は大きく変わっていきました。
それに対して本当にアメリカの変化は早い。バブル崩壊から8年も金融再編にかかったのに、アメリカでは少なくとも1年でその時期にさしかかっています。終了がいつになるかわかりませんが、来年には一段落させてくれるでしょう。
それまでの間。辛抱が必要です。アメリカは世界経済のエンジンです。早くエンジンが元に戻りますように。